校友会岩手県支部だよりvol.2 コロナ禍に思うこと〜 五日市 田鶴子
みなさまいかがお過ごしでしょうか。
秋も深まり、今年も残すところあと二か月。異例の年となった今年は、季節の移ろいを楽しむ時間もなく、あっっという間に冬へ向かっていくような感覚です。
今回のブログから、少しテイストを変えて、コロナ禍に思うこと、今後のやっていきたいことをテーマに東京音楽大学 岩手県支部校友会メンバーにインタビューをし、シリーズでお届けしていきたいと思います。
コロナ禍に思うこと 〜 五日市 田鶴子
コロナ以降 学校や演奏活動はどのように変わりましたでしょうか?
関東周辺で決まっていた演奏会の予定はほとんどが中止になりました。今月からやっと対面のレッスンが再開して、やっと直接会うことが出来た新入生もいます。その年にしか出来ないことがたくさんあるのに、不便でならないですよね。
先生もリモートでレッスンされていたのですね。いかがでしたか?
リモートでのレッスンにもやっと慣れてたところです。生徒も私自身も。というかそうならざるを得ない状況でしたよね。社会全体がそういう流れになっていたし。
でも私は、レッスンの中で歌う時間以外にも時間を取って、他愛もない話を毎回交えたりしながら、ゆっくり生徒と向き合うことが出来たので、よかったかなとも思っています。生活をしてる環境も垣間見れたりして。
私自身も今後の演奏活動の在り方についてゆっくり考える時間が出来たし、次の演奏会のプログラミング等をじっくり練ることもできました。
たしかに、東京で生活していると日々忙しいので、ゆっくりいろんなことに向き合う時間というのはあまりなかったように思います。
五日市先生は、東京音楽大学で約40年もの長い間、後進の指導に熱心にあたり、いかなる時でも演奏活動も精力的におこなっていらっしゃいます。
今後の展望をお聞かせ願いますか。
今後は、岩手での演奏の機会を多く作っていきたいと思っています。コンサートホールに限らず、病院や施設、学校などを中心に、岩手県内を回って「生」の音を届ける活動をしていきたいと思っています。
やっぱり「生」の音に勝るものはないです。特に現代人は音楽に限らず、人付き合いも「画面」の中で完結してしまっていて、人と何かをしたいという欲求が起きないような付き合い方しかしていないように思います。「音楽」という時間で心が解放出来たらいいですよね。いろんな心の傷に寄り添うこともできるし。今こそ音楽が必要だと思います。
これから音楽を志す方や、未来の演奏家たちへ向けて何かメッセージをお願いできますでしょうか。
音楽大学を卒業したら、一般就職をするからそこで終わり、音楽で食べていけるわけがないし、難しいから学校で楽しく学習できればいいや…と考えるのではなく、夢や目標を持って取り組んでほしいと思います。私自身、こうなりたいなあとか、やってみたいなあと、何となく思ってきたことが全部叶ってきたので。
あとは続けることですね。もちろんどこで、誰と出会うかが大切なことではありますが、こうなりたいと思うことで、その運を引き寄せるということもありますからね。私にはまだまだ夢があります。ここではまだ内緒ですが。。。。
五日市先生、インタビューありがとうございました。
「コロナ禍に思うこと」をテーマにお話をお伺いするつもりだったのですが、先生からみなぎるパワーと、今後の活動についてワクワクした気持ちが溢れ出て、こちらまで楽しい気持ちになりました。新しいことに精力的に、真摯に取り組む姿勢は、私たちの励みにもなります。心がワクワクすることを、いつも求めていきたいものですね♪
インタビュアー 村上 千秋